歯科正則治療の勧め

インプラント

インプラント

2017年02月16日

私は, 外科処置を行う際には, 必ず生体の血圧や脈拍などの循環動態が分かるMonitorを実施しながら, 必要なら心電図を見て, 安全性を確認しながら, 外科処置を実施しています.


万一に備えて, AED(心房除細動器)を用意しています.


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また, 私は歯が失われた部位の回復法として, 植えたら, 即時に機能が回復できるインプラント法を1974年にパリで学び, その場でStarter Kitを購入して帰国し, 1976814日から福井の現在地で, 9年間在籍した東京医科歯科大学歯学部専攻科で, 1973年夏休みに医学部病理学秋吉正豊教授の講演を聴き,  Wanderwaals結合によるHalf Desmosome: Hemi-desmosomeによる硬組織と軟組織との接着界面構造を理解し, Chercheve原法の経過不良の原因が分かったため,  Chercheveとは異なる独自の術式で実施してきました


※資料41

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その独自の方法は, 無切開・無剥離・無縫合・即時修復・即時機能回復法で, 過去42年間に13,979本を植えました.


※資料42

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インプラントを安全に丈夫に植立するためには, 術前に周辺組織を含む立体的な3次元X線撮影装置で1/8mmスライス幅のCT-X線装置を20058月から設置しています. 福井県では最初でした.


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上の表で, 「3DX」とあるのが, 私が使用しているCT装置です. X線の被曝線量が最も少ない機種です.


CT-X線画像診断では, インプラント対象部位の神経や血管の位置を確認して, 安全な位置と丈夫な方向にインプラントを正確に植立するのに役立てています. インプラント植立は各Chair SideにあるDigital X線装置で, 逐次安全を確認しながら実施しています.



 

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1989年3月から国内で輸入販売していたSpiral Implantと, 1994年から国内生産して販売していたSpiral Implantは, 使っている間に年月が経過するとともに, 金属疲労で破折するSpiralが発生したため, その内部構造を改善して, 2008年5月出荷分からは, 強い方向には2.5倍, 弱い方向には, 3.3倍強化した新製品を出荷しています. (資料55参照)



Quintessence 出版社が2002年から毎年3月に発行しているIMPLANT YEAR BOOK2014年版の表紙を見ると, 国内で流通しているインプラント20種類の中で, OGA Implant以外は, すべてが接続型インプラントです.


※資料45

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Vandiumと書かれているのは, Vanadiumの誤りです. 細胞毒性の強い金属です.


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インプラントの歴史は, 一体型Chercheve Omplantが, Parisで1961年の発売されて始まりましたが, スエーデンで1975年に発売された接続型インプラントは, どのタイプもすべて未完成品だと思われます.


それらはスエーデンやアメリカなどの分業国家の必要性に応じて製造されている術者優先・患者軽視の縦割り組織に好都合なだけの欠点だらけの代物ですどの点を取り上げても, 私の術式よりも優れているとは到底考えられません

 

イタリアは日本と同じく, 1人の歯科医が処方箋の発行から, 外科手術, 補綴物製作まで, All Mightyな広範な資格を国家から付与されていて, アメリカのDDS: Doctor of Dental SurgeryDentistの両方の資格を有しています. 分業は, 優れているとは言えません. イタリアではほとんどのインプラントは一体型です.

 

ですから, 1人の歯科医が植えたら, すぐにその場で歯冠修復して, 審美性と咀嚼機能が回復する一体型インプラント法が採用されています. この方法は1回の処置で咬める形が回復しますから, 患者は勿論, 歯科医にも好都合な方法です.


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それに比べると, 接続型インプラントは, 次の通り, 切り開いて, 痛々しい外科手術を必要としており, 日本人で, 骨幅が十分ある部位は全体の18%未満であると言われていますから, 82%の部位には, 骨幅増大手術が必要です.


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一体型オガ・インプラントは, 骨幅が3mm以上降る70%の部位に, そのまますぐに植えられます.


術者の歯科医にも, 患者にも, 直ぐに歯冠が回復して, すぐに咬めて便利です. 歯肉を切ったり, 骨膜を剥がして縫合したりする外科手術を, インプラント植立と無関係にしているのが私の術式です.

 

まして, 注水冷却法が接続型インプラントの常識ですが, それは術後疼痛の原因になり,治癒の妨げになります.

生理的食塩水を使っても, Hank’s液のような組織液と等張液=Isotonic Solutionでは無いため, 傷表面の濡れた細胞層は死ぬため, 術後疼痛が強く, 治るのに時間がかかり, 不都合です.

 

接続型インプラントの創始者であるBronemark氏が東京歯科大学で小宮山弥太郎先生の前で, 日本で最初に実施したのが188367日で, 日本国内で発売されたのは1984年です.

 

私が福井で実施したのは, それよりも, 7年前の1976814日です. ※資料41


Chercheve ImplantBronemarkよりも,  23年も早い1961年にパリで発売された純チタン製品です. その太さの直径4.0 mmがインプラントの世界標準に採用されています.

 

私は1992年7月3日の朝日新聞で, 金沢大学医学部整形外科の独楽型基礎実験からヒントを得て, 福井大学工学部機械工学科で1992年冬に基礎研究して, Chercheve ImplantMainであるSpiral Typeを改良し, 応力分散効果を62%増した物が特許になり, 現在のオガ・インプラントになりました.




※資料47-1,2,3,4


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次は独楽(こま)型基礎理論による応力分散効果を示す実験モデルです.


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※資料51


上に示した「独楽型基礎実験」のデータは, 4番目の2段の独楽型基礎までしか, 実験されたデータがありません. この独楽型理論を統括している「株式会社マイコマ・セブン」に確認した結果, 一般の建設業界では, 2段の独楽型基礎工法で, 効果が十分であるため, 3段以上の実験はされていなくて, データは実在しないといいます.


オガ・インプラントのMサイズは, 6段の独楽型であり,  Lサイズは9段の独楽型ですから, 2段が1/100の沈下量でれば. 6段, 9段は1/300, 1/450の沈下量でも不思議はありません.


それ程ではなくても, 1/400, 1/600の沈下量は予測できますから, 独楽型理論を採用していない普通の【接続型インプラント」が, 3〜6ヶ月間の【安静治癒期間】を待つのと, 比較にならない, 即時に負担を担える理由が分かります.



私のSpiralの使用頻度は88%を占めています.


独楽型基礎理論を採用しているため, 2段でさえも, 応力分散効果が100倍もあり, Spiral M Size6, L Size9段の独楽型形態を備え, 独楽型基礎理論を採用していなものに比較すると, 応力分散効果が300倍〜400倍と極めて大きいため, すべての部位で即時負荷が可能です。

 

それと同時に, Thincrest Typeの先端径をφ1.2mmの他に, φ2.5mm, φ3.5mm, φ4.5mm3種類を追加して, 夫々にS,M,L3種類を作り, Topと命名しました. Topとは, 独楽(こま)を意味し, 独楽型基礎理論を採用していることを意味しています.

 

ThincrestTopの利点は, 骨幅の乏しい部位にTap形成をしないで, 植えられることです.※資料41



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これらはSpiralに比較すると, 応力分散効果が1/3しかありませんから, 負荷がかかる部位には長いサイズを使うこと必要があります.

 

日本国内の29歯学部が現在採用しているインプラントは, 全部私が採用しているような純チタン製一体型インプラントではありません. 歯学部が採用しているインプラントは全部, 「接続型」インプラントです.※資料45


接続型インプラントは縦割組織に好都合な分業国家で製造されたインプラント方法です.

 

一体型オガ・インプラントが普及しない原因は, 保険診療には仮歯の点数はありませんから, 歯学部でも, 開業医でも,患者の口腔内で仮歯を作る習慣も能力も器材も無いためです.


仮歯は歯科技工士が模型上で作る物だと考えられています.それゆえ,インプラントを植立しても,即時修復は不可能なためです.

 

SwedenAmericaでは, 外科医:Surgeonや口腔外科医:Doctor of Dental Surgery: DDSが外科手術をして,  Implant本体のFixtureと呼ばれる部分を, 骨膜を剥離して, 骨孔を形成して埋入し,  36ヵ月間を「安静治癒期間」として待った後に,  2回目の外科手術をして, 埋入したFixtureの頭部の軟組織を切開・剥離して, ネジ蓋を取り外し, そこに内径1.4mmの細い接続ネジで, Abutmentと呼ぶインプラント頭部を20N/cm=20kgの回転力で締め付けて固定します.

 

接続ネジの回転力が強過ぎると, ネジが破損しますし, 弱いとネジが咀嚼振動で緩み, 破損します


資料50-1,2,3

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接続型インプラントは3ヵ月, 6ヵ月毎にネジの緩みや浮き上がりを確認し, 疑わしい場合にはX線撮影して, 確認する必要が生涯あります.

 

接続型インプラントは植立後, 2回目の手術で, Abutmentを接続した後, その上の仮歯の製作を補綴医である歯科医:Dentistに任せます. 即ち, 分業です.

 

日本の歯医者の英語表現はDDS=Doctor of Dental Surgery=口腔外科医です.

アメリカのUCLA歯学部を卒業した歯医者は, DDSではなくて, Dentistです.アメリカの90%の州には, 歯科技工士:Dental Technicianという職種がありませんから,Dentistの仕事の1/3は歯科技工作業です.

 

アメリカのDDSDentistよりも, 所得が高く, 社会的地位が上ですから,Dentistよりも偉いと考えられていますから, 日本の歯医者は, 外科処置もできるため, DDSと分類されていますが,実際には間違いです.日本の歯科医はDentistでもあります.

 

接続型インプラントを製造出荷している国々の事情・制度によって, 接続型インプラントが存在しています.Dentistは外科処置が禁止されており, 外科医は補綴処置が禁止されているためです.

 

国内の29歯学部は, 歯科口腔外科と歯科補綴科という縦割の教育システムを採用しているため, 接続型インプラントが縦割組織で分業するには, 丁度最適な条件を満たしています.外科では, 歯冠修復する知識も器材も技術も必要がありませんし,補綴科では, 外科手術の必要が一切ありませんから, お互いに好都合です.

 

しかしながら, 開業している歯科医では, どうでしょうか. 接続型インプラント法だと, 患者を何回も通わせて, 長い期間を費やして, その間に何度も入れ歯の裏打ち調整を必要とし, その間に歯肉は退縮して下がるし, 変形するし, いろいろと大変な思いを, 患者も歯科医も経験しています.

 

一方, 一体型オガ・インプラントは一切の歯肉の切開や骨膜剥離・縫合・半年間の安静治癒期間が要りません.無切開・無剥離・無注水・無縫合で, 即時に仮歯ができて,  機能回復して, 半年の安静期間を待つ必要がありません.植えた日から咬める歯が回復します.その上, 「独楽型基礎理論」を採用しているため, 咬むと7倍迅速に骨が治癒します(資料47-1,2,3,4)

 

歯と歯の間の歯間乳頭と呼ばれる歯肉は, 36ヵ月の「安静治癒期間」を待つ間に, 退縮変形して, 半年後にはその形態を回復するために結合組織の移植手術が必要になりますが, それは口蓋を切り開いて, そこから結合組織を移植する, 困難で痛々しい手術です.これも必要ありません.

 

一体型オガ・インプラントは「独楽型基礎理論」(資料47-1,2,3,4) という力=応力・圧力の分散効果が100倍以上も優れていて, 植えた直後に力を加えると, その刺激で, 骨に歪みが発生することにより「圧電流=Piezo:ピエゾ電流」が発生し, これが骨を増殖させる骨芽細胞の増殖を促進させる「圧電効果=Piezo-Ellectric Effect」があリます(資料51).

 

そのため,普通に接続型インプラントが採用している「安静治癒期間」を37ヵ月待つのに比較すると,  7倍迅速な骨の増殖治癒が発生しています.

その結果, 一体型オガ・インプラントは植えた直後に仮の歯が入って, 直ぐに 1)審美回復と 2) 咀嚼機能回復が実現しています.

 

独楽型基礎理論を利用していない接続型インプラントは, 即時負荷に耐えられませんから, Fixtureを埋入後, 100日〜200(37ヶ月間)も「安静治癒期間」を待つ必要がありますから, 比較になりません.

 

接続型インプラント法は, 歯槽骨表面の軟組織を切開・剥離して, 骨面を露出させて, Fixtureの埋入孔を形成します. そのため, 歯周病で歯槽骨が吸収されて, 歯槽骨が無くなっている部位には, 歯槽骨の基質蛋白組織が残存しているのに, それを確実に取り除いて捨て去っているため, インプラントを埋入した後で, 歯槽骨が回復することは絶対に期待できません. それは, 資料33, 35にある症例で明らかです. 彼らは歯槽骨基質組織の存在を知らないのです.

 

接続型インプラントは, 接続部分を精密加工する必要があるため, 材質に硬さが必要である他, 接続部分が太くなる特徴を備えています. その結果, 接続型インプラントには材質的に組織親和性に優れた純チタンではなく,細胞毒性の強いVanadiumAluminum10%含む硬くて, 脆い性質の90%チタン合金が使っています(資料52). 純チタン製と言われる材質も, JIS4種ですから, 硬さが大きく, 脆くて曲げられない材質です.


※資料52

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その結果, 接続型インプラントは, 応力分散効果が高い独楽型基礎理論(資料47-1,2,3,4)を採用していない, 接続部分の太い充実型です


そのために, 応力分散効果がオガ・インプラントの1/100以下しかないためと, 細いNeckが備えているShoulder Shifting効果を採用していないために, 周囲を常に清潔に維持していないと, 口腔微生物が感染しやすく, 容易に「インプラント周囲炎」(資料50-1,2)になります. その根本的な治療方法は, インプラントの除去しかありません.

 

それに対して, 一体型純チタン製インプラントは組織親和性に優れ, Shoulder Shifting効果やPlatform Switching効果のある細いNeckを備えているため, 清掃を怠り, 不潔に維持しても, 「インプラント周囲炎」にはなりません(資料53-1,2,3)


※資料53

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そのため, 1976814日以来, 42年の期間に13,200本を植えてきましたが, 咬合性外傷で動揺させない限り, 1例も「インプラン周囲炎」になっていません(資料42).

 

柔軟性の無い硬い材質でできている接続型インプラントは,  4 8本を植えた後では, インプラントの頭部に相当するAbutmentの方向を自由に曲げて, 相互に平行にすることは不可能です.

 

その点, 一体型インプラントであるオガ・インプラントは, 2.1 mmの細いNeckを備え, JIS2種純チタン製品は, 材質に柔軟性があるためと, Head部に片側3度のTaperを備えているため, 植えた後で, 必要があれば, 何時でも曲げて, 簡単に平行に修正することが可能です(資料54 ).


※資料54

 

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金属の破折強度は太さの4乗に比例しますから,  2.14=19,4481, 1.44=3.8416ですから, 19.4481÷3.8416=5.0625です. ですから, 2.1mmは径1.4mmの接続ネジの5倍の破折強度があります.

 

一体型オガ・インプラントは接続型インプラントと異なり, 接続ネジが緩む危険がまったく無く, Spiral部分の破折に対しても, 20085月に2.5倍〜3.3倍強化型にしました. (資料55) また, 術後の3ヵ月・6ヵ月毎のリコール・メンテナンスは不要です.


※資料55

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接続型インプラントは骨幅が薄い部位では, 骨幅が8mm〜10mmになるまで, 歯槽骨の上部分を削除して, Fixtureを埋入しますから, 当然, 上部構造体は歯肉付きの義歯になります.

 

そして, 接続型インプラントは立ち上がりの太さが4.05.0 mmあり, Spiralとは異なり, 充実型ですから, 周囲の歯槽骨の萎縮・消失を防いで, 安定を得るためには, その唇側と舌側に2mmずつ歯槽骨の厚さが必要であるため, 骨幅8mm以上が必要です.

 

接続型インプラントは多数歯欠損を歯冠修復する際には,クロワッサンの形をした歯肉付きの入れ歯(資料56-1,2)を細いScrew BoltFixtureに締め付けて固定しているため, それと歯肉軟組織との接触幅は13 mm20mm位ありますから, 毎日出る垢である上皮の剥離・脱落が妨げられて, 自然脱落が起きません.


 

のため,3ヵ月毎に専門の歯科衛生士によって, 水流Splayをその間に吹き付けて, その隙間の垢を取り除く専門的な清掃(PMTC= Professional Mechanical Tooth Cleaning)が必要です.

 

これは1度身に付けたピッタリとフィットしたレオタード・パンツを, 612ヶ月間脱ぐことができず, パンツを履いたまま, 脱がずに3ヵ月毎に入浴するか, シャワーを使って, パンツの中を清掃するのと同じような物 (PMTC)です.とても, 不快な構造です(資料57)


※資料57

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そして, 半年か, 1年毎に, 上部構造体と呼ばれるクロワッサンのような歯肉付きの入れ歯を咬み合わせ部分にある接続ネジの孔を塞いでいるレジンを削って, 取り外し, Screwを緩めて義歯を取り外して, その入れ歯の軟組織面を清掃して磨き, 軟組織の表面のFixture周囲の垢を清掃する必要があります.

 

また, 軟組織が萎縮してできた隙間を埋めるための義歯辺縁の修正が必要です. これが一生続くのです. その度にネジの交換費用などが発生します. 毎年4回以上のメンテナンス費用が20万円にはなりますから, これを無理なく支払える85才の老人は少ないでしょう.

 

上部構造を取り外すまでの半年〜1年間脱ぐことができないレオタード・パンツを履いた猿になった心地です.とても不潔で不愉快な構造が「接続型インプラント」の歯肉付き上部構造体の常識です.

 

一方,一体型インプラントは接続型インプラント患者の1/3が患っており, 大きな問題になっている「インプラント周囲炎」にはなりません.  

 

渡辺文彦先生が「8020 Vol.14. P.49(資料58)に書かれている「インプラントは認知症などになり, 口腔清掃管理が困難になる前に, 必ず取り外す時が来ることを, 術前に患者に説明して理解させた上で行う必要がある」というのは, 自浄作用の働かない接続型インプラントに特有の欠点です.認知症を患い, 老人ホームに収容されている老人のインプラントを撤去するのは実に困難です.


※資料58

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それに対して, 2.1 mmの細いNeck, 片側3°のTaperを備えた径3.1 mmの細くて強いHeadを備えている一体型オガ・インプラントは, 上部構造体と呼ばれる歯冠修復物と, 軟組織が接触する幅を「3.5 mm以内の狭さ」の自浄形態に制限して製作しています(資料59).


※資料59

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それによって「自浄作用」が働く形を意識的に設定していますから,飲食後と1日数回, 唾液を歯冠と軟組織の間に通過させて強く吸い出す仕草をすると, 自動的に垢が剥がれて取り除かれます. その結果, 補綴後, 5年経つと, 5年間も, 10年間も, 再診の必要がありません.(資料60)

 

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一体型の細いNeck構造はPlatform Switching効果, または, Shoulder Shifting効果と呼ばれている効果により, インブラント周囲が不潔で, 歯石が沈着していても, 「インプラント周囲炎」には罹らない安全性が確認されています(資料53)

 

以上の結果,一体型オガ・インプラントを植えた後は, 咬み合わせの確認が1年毎に望ましいですが,3ヵ月, 6ヵ月毎の定期点検と歯科衛生士による専門的な清掃(PMTC)はまったく必要がありません.

 

1958年にLyonで考案され, 1961年にパリで発売された一体型インプラント: シェルシェブ・インプラントと, その改良品:オガ・インプラントの主要なタイプであるSpiral :スパイラルの太さは4.0mm, インプラントの国際標準に採用されています.

 

オガ・インプラントには, ThincrestTopと呼ぶTypeもありますが, 使用率の88%を占めているSpiral Type, 高さ0.8 mmのネジ山を備えているため,  4.0 - 0.8 - 0.8 = 2.4 mmが主軸の太さです.

  それと, 2.1 mmの細いNeckを備えているために, 骨幅が3 mmある部位には安全に植えられるため, 70%の部位に, そのまま植えることができます(資料55,61 ).


※資料61

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接続型インプラントは, 骨幅8mmを必要とするため, そのまま植えられる部位は, 全体の18%未満であると言われています. その他の82%の部位には, 骨幅を拡大するための外科手術が必要です(資料62).


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接続型インプラントは, 多くの場合, 骨移植手術を必要とし, 骨を採取する部位と, 移植される部位の2ヵ所に傷を受け, 骨が治癒する9ヵ月間を安静に待つ必要があります.

 

接続ネジは咀嚼振動で緩んで外れやすく, 3ヶ月毎の術後定期検診と6ヵ月毎のX線確認検診が生涯必要です. 

 

その点, 一体型は接続ネジがありませんから, 緩む心配がなく, 破折と汚れにも強いため, 術後の定期検診は必要ありません.

 

その上, 接続型インプラント法では, 48本などの複数本を植える際には, Fixture相互を完全な平行状態で埋入する必要があるため, 術前にCT-X線写真を撮影して,  Computerを使って骨孔形成のガイドとなるSurgical Guide(資料62-1,2,3)と呼ぶ装置をCAD/CAMで製作して, それを骨膜などの軟組織を完全に剥ぎ取り, 露出させた骨面に3,4本の水平方向からのネジで動かないようにシッカリと固定して, そのGuide Holeに合わせて, 骨孔を掘り, Fixtureを平行に埋入します.


Fixtureを埋入する骨孔を掘るのに使用するドリルの太さに合わせた6組のSurgical Guideを製作して, ドリルの太さに合わせて、6組を次々とより太い孔のGuideと交換する必要があります.

 

 

48本の骨孔は平行に掘る必要がありますが, 上顎骨は外向きに, 下顎骨は内向き方向に残存しているため, 平行に掘れるのは, 骨の深さの2/3が精々です(資料64-1,2).


資料64-1,2

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その点, Neckで自由に曲げられる一体型インプラント法では, Surgical Guideは不要で, 個々別々の方向に, 残存している顎骨との最大接触面積が得られる方向に植えた後で, 相互を平行にするために曲げて, その結果, 立ち上がる位置さえ術前に考慮すれば, 残存骨の深さを100%利用できますし,上顎では, Socket Lift法が採用できるため, 125%の深さに植えることが可能です(資料65).


※資料65

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応力分散効果が100倍以上ある「独楽型基礎理論」を採用していない接続型インプラントは, その初期固定を顎骨表面の硬い皮質骨に求めて維持しています


接続型インプラントは, 36ヵ月間の「安静治癒期間」を必要としており, その期間内に歯槽骨表面に平均1.5mmの骨吸収が発生するとLekholm先生は報告しています.

 

一方, 一体型インプラント法は, 独楽型基礎理論を採用しており, 応力分散効果が100倍以上あるため, 皮質骨には一切の固定を求めず, 内部の骨髄の海綿骨だけに初期固定を求めています(資料66).


その結果, 植えた直後に機能回復して咬ませると, その刺激で発生する圧電流=Piezo:ピエゾ電流の効果で, 周囲の骨芽細胞の増殖が7倍程度促進される結果, インプラント周囲には顕著な骨の再生と治癒促進効果が確認されています(資料51).

 

咬合崩壊して, 咬合高経が低下している場合は, 植えた直後に咬合高経を10mm, 13mm高めて, 即時に咬合矯正を開始することが可能です(資料1678, 80,81,82頁参照). このようなことは, 接続型インプラントでは, 絶対に不可能です.