歯科正則治療の勧め

歯周病と咬合性外傷

歯周病と咬合性外傷

2017年02月16日

歯周病の原因は, 常識では, 口腔微生物=Bio-filmの感染症であるから, 歯磨きして, 歯石を除去すると良いとされています. しかし, それはまったくの誤りです.

 

歯槽骨の破壊を伴わない歯肉炎は, 確かに口腔微生物の感染症でありますが, 歯槽骨の破壊を伴う歯周病の真の原因は, 咬み合わせる度に歯に加わる力が, 歯を動揺させる結果, 発生する咬合性外傷と呼ばれる歯槽骨破壊です.

  これは1963年に, ClevelandT. Messermanが提唱した「咬合の基本原則」で説明がついています.



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歯槽骨破壊を伴う重症の歯周病を治すためには. 咬合性外傷を治すことが大切です. 歯周ポケットを測定する行為は, 歯周病を悪化させる加害行為ですから, 厳重に禁止する必要があります.


次の症例は, 咬合性外傷を取り除いた結果, 重症の歯槽骨破壊を認める奥歯の歯周病が治癒した実施例です.

 

資料29-4

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歯周病で歯槽骨が破壊吸収されて, 歯槽骨が無くなっている部位には, 歯槽骨の基質蛋白組織が残存しているのに, 現在の歯周治療法では歯石除去法と根面滑沢化法: Scaling and Root Planning: SRPなどで, それを確実に取り除いて捨て去っているため, 症例のような歯槽骨の自然回復は絶対に不可能です. 


資料31-1                                      資料31-2


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日本歯周病学会の言う歯周病は口腔微生物の感染症であり, 歯周ポケットを測定(EPP)して, 出血の程度を測定(BOD), 歯石除去:ScalingSRPFlap Ope : 歯肉粘膜剥離被弁手術などで歯根表面周囲の軟組織を廓清する術式が採用されています.

 それでは, 資料29-4#37や資料31-1#42,32や, 資料31-2の#41,31,32の周囲の歯槽骨の再生をどのように説明できるのでしょうか. 説明ができない筈です.


 資料32  次の症例の#45,35の周囲の歯槽骨の回復をどう説明しますか.20170216104329.jpg

 

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日本歯周病学会は2008年に口腔インプラント委員会(辛 基哲委員長)を作り, 「歯周病患者におけるインプラント治療の指針」を発行しましたが, その内容はまったく誤りです. なぜなら, それに明らかに反する事実が多数存在するからです.



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「歯周病患者におけるインプラント治療の指針」では, インプラントを実施するのに先立ち, 歯周病を確実に治療してから行うことが大切で, 歯周病があるまま, インプラントすると, 歯周病菌が感染して, 「インプラント周囲炎」に容易に移行するため, 絶対に歯周病の治療を完了するまでは, インプラントを実施しては危険である. と説明されています.

 

しかしながら, その説明は完全な誤りです. なぜなら, 資料33-1,2にある通り, 重症の歯周病患者に一切の歯周治療を行わず, 抜歯と同時にインプラントを実施しても,  21年間経過後も, 何も不都合は発生していないからです. 「指針」の内容に誤りがあります. これをどう説明できるのでしょうか.


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重症の歯周病歯を抜歯して, 即時植立しても, まったく悪影響がありません.  資料34の第2症例は無歯顎の即時負荷です.


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資料35の第1症例は, 接続型の術式は, 歯槽骨の基質蛋白組織を切除・掻爬していますから, インプラント周囲の歯槽骨が再生する事実を無視しています. 接続型インプラント法では, この第1症例は100%不可能です.



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日本歯周病学会と日本口腔インプラント学会の幹部は, 咬合の素人で占められていますから, 彼らは説明されても, 咬合性外傷が歯周病や, インプラント周囲炎の原因であることを簡単には理解できないのです.

 

日本矯正歯科学会が治療目標に決めている個性正常咬合は, 正しい咬合ではありません. なぜなら, その個性正常咬合の前歯部の上下的な重なり=垂直被蓋量: Over Bite量は1.52.0mmしかありませんから, これでは下顎が運動して移動した際に, 臼歯部が擦れ合わないように, 臼歯離開咬合を確実に設定できなくて, 臼歯部の咬合性外傷を避けることが不可能です. そのため, 将来, 顎関節症になるか,重症の歯周病になる危険性があります.


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発育期を過ぎ, 結婚を控えて, 日本矯正歯科学会会員の1%に相当する最も優秀な矯正歯科指導医の矯正治療を受けた患者が, 臼歯離開咬合を破壊され, 咬合性外傷で重症の歯槽骨破壊を伴う歯周病になって困り果てています(資料37-1,2). 日本矯正歯科学会の認定医や指導医は咬合の素人ですから, その危険性をまったく知りません.


次の症例は, 咬合性外傷による歯槽骨破壊が原因で, 臼歯部を次々に失っています.


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次の症例も, 顎関節症になり, 歯軋りで苦しんでいます.

 

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私は1966,672年間「東京医科歯科大学歯学部臨床四科」に在籍した後, その歯周病学教室に19681975まで7年間在籍し, 従来の方法では歯周病を治せないことと, 咬合性外傷が歯槽骨破壊の原因であることを知り, 咬合をアメリカに学びました.

 

その結果, 資料29-4#37, 資料31-1,2#45,35は歯周病学会の常識であるEPP(歯周ポケット測定)SRP(歯石除去と歯根面の滑沢化)をしたのでは確実に抜歯です.

 

日本歯周病学会と日本矯正歯科学会, 日本顎咬合学会, 日本歯科補綴学会, 日本顎関節学会などの幹部会員は, 咬合を正しく理解していません. なぜなら, 咬合性外傷で歯周病を発生されている上下顎の歯の咬合干渉の原因になっている歯軋りの原因であるImmediate Side Shift Movement: ISS=(下顎水平回転軸方向の遊び) (資料38) の治療を何も行っていないからです.


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歯軋りを解消するには,ISSを解消して, 前歯部・犬歯・第一小臼歯部に側方誘導路: Lateral Guidance Path: LGP4.0 mm程度作り, 臼歯離開咬合を付与するだけで, 歯周病は歯槽骨の回復が認められ, 再発が確実に防止されます. その結果, 患者は頻繁な歯磨きや歯石除去などの無駄から生涯解放されます.

 

歯周治療の鉄則に,

1) 歯周ポケットの測定

2) 歯周ポケット測定時の出血検査: BOD: Bleeding on Depth Measuringの記録

3) 歯石除去: Scaling

4) SRP=Scaling and Root Planning:歯石除去と根面滑沢化があります.


しかし, そのような行為は, 感染を拡大させ, 歯槽骨破壊を促進させて, 歯の保存を妨げる加害行為であり, 傷害罪に値します. その一つは資料29-4にある#37です.  

 

添付した資料31-1,2#45,35, 歯周ポケット測定や歯石除去を厳禁して, 臼歯離開咬合にしただけです. その結果, 見事に歯槽骨吸収が回復して治癒しました. #45,35に歯周ポケット測定や歯石除去をしていたら, 確実に抜歯されています.

 

次に述べるインプラントでも, 「インプラント周囲炎」が咬合性外傷を取り除くと, 確実に歯槽骨が回復して治癒することが明らかです

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